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「……桜くんがギュッてしてくれたのは初めて……」
東の吐息が耳にかかる。そして、その台詞だ。
一度、大きく胸が高鳴り、東の唇を奪っていた。
「えっ……んむ……」
いきなりの事に流石の東も困惑していたようだったが、途中から俺の動きに合わせるようになってきた。
「……ハァ……悪い……東」
……何分かたったのち我に返った俺はそんな言葉を発していた。
「ううん……。桜くんも色々あってキツかったんでしょ?その為だったら私は……」
東にその先を言わせまいと俺は手で制する。
「皆まで言うな。俺はお前にそんな事させるつもりは無いんだ。そんな事……言わないでくれ」
「桜くん……
私だったらいつでも近くにいるから。それだけ言っておくね」
俺の腕の中で東はそう言った。
「あと……私は嬉しいからいいけど、桜くんは平気?私のこと抱き続けてるけど……」
東はまるで狙ったかのように体をくねらせ俺を刺激し……
「あ、あ……悪い!」
同時に照れさせた。
……俺、だいぶ狼狽えてるな。
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