まさかの……

5/11

1132人が本棚に入れています
本棚に追加
/47ページ
ドアが開き、俺が通れるくらいになった瞬間…… ドスッ 「ぐふぉぉ……」 腹に衝撃が。 何かと思い下を見ると…… 「つ、むじ?」 人と思われるものが俺に抱きついていた。 「フフフ……!桜く~ん。久し振り~!」 その人物は一人にしか呼ぶことを許されていない俺の名を呼び、俺の顔を見上げてきた。 「あ……東!?何故お前が……」 「ふっふーん。それにはとある訳があるのだよ。まぁとりあえず中入ろ?」 久々のその人物、東由紀は俺に部屋に入ろうと提案した。 が…… 「お前が抱きついてるせいで動けないんだけど。離れてくれないか?」 思いっきり背中に腕を回し、おまけに俺は両手に大荷物。動けるわけがない。 「あ、そっか。ごめんごめん。はいっこれで良いでしょ?」 東が離れたことで、身動きがとれるようになった俺は部屋の中に入り、荷物を下ろした。 「ん~聞きたい事は一杯あるだろうけど、とりあえず久し振り!桜くん!」 東は満面の笑みを浮かべ、俺との再会を喜んだ。東の笑みに釣られて俺まで笑顔になってしまったが、特に気にすることはなかった。
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1132人が本棚に入れています
本棚に追加