解けた赤い糸

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「財力」 「ざ…?」 「金最強ってこと、儚がいつかは理解しなくてはいけないこと、今はまだ知っていなくてもいいこと……できたら永遠に理解してほしくないこと」 「?…んー、知らなくていいならしぃらない」 クローゼットをあけ、適当に服を選ぶ 儚の私服は俗にいうパンク系が多い……けど、これは本人の趣味ではなく、儚の身の回りの世話をする七瀬の趣味だ 儚は着衣しやすい(なぜか)ワンピースが好きだけど、自分に似合えばなんでもいいというのが本心。 「そういえばー…」 思い出したように儚が呟く。 目の前では七瀬が儚のシャツの釦を外している 「そういえばなな君、似たようなカッコーをたまーにしてたような気がする」 「だな、俺は儚より一つ年上だから」 高校生活は主人より先に体験中。 「そうだったね、途中でかわって大丈夫なの?」 別に自分のせいで学校がかわる七瀬に申し訳ないと思ってこんなことを言ったわけじゃない 素直に、そうすることで何がどうなるかをしりたいだけ。
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