解けた赤い糸

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「ななくんっ」 「わかるよ」 ポトッ……と軽い音をたてて 儚の腕の中からテディベアが抜け落ちる 「儚ちゃん!?」 儚は部屋から飛び出て行った、兄に………会いに行くために 「はぁ、一人で先に行っても迷うだけだろ……多部、廊下の荷物部屋に運んで、軽いから時間はかからないと思うけど手早く迅速に、終わったら戸締まりは忘れないでしてくれ」 ゆっくり説明するあたり、先に出て行った儚に追いつく自信はあるらしい 「あと……」 ふと、足を止めて振り返り……… 「妙なものしかけたら……倍返しだからな」 そして儚を追い掛けて行った 多部は思わず固まったけど、我を取り戻して廊下に飛び出て…… 「呼び捨てすんなっ!せめてあだ名つけやがれってのー!」 と、大声で叫んだ
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