透明な直線

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次彦には少し眩しい ずっと自分を求めて―…そして会いにきた儚 だけど次彦は…… (おれは…儚を忘れようとしたのに) 大切だった弟。 離れ離れになっても忘れられるわけがなかった 次彦は母親に儚は父親に 毎日が辛かった、母親との二人くらしに不満があったわけじゃないけど、儚との別れはずいぶんと引きずってしまった それこそ、自分がわからなくなるくらいに でもそんなのは嫌だった だから割り切って忘れることにした 『お父さんはお金をたくさんもってるし、儚は何不自由なく過ごせる、幸せでいられる』 そうやって自分に言い聞かせて… それで吹っ切れたと思ってたのに 手を伸ばせば届く距離に今はいる。
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