透明な直線

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「………っ」 儚の姿を見た二人はその愛らしさに息をのむ 一人はもっていたロリータファッションの雑誌を思わず握りしめ もう一人はバランスをくずして椅子から落ちそうになっている 「おれの弟の儚」 その紹介がなんだかくすぐったくて思わず儚ははにかむ 「弟って…確か父方に引き取ら「ぅえぇっ、じゃあ高校生!?」おい今話してる最中なんだけど」 「っと、儚に紹介しておこう、この二人はおれの友人で同好会メンバーの…」 するとさっきから少々テンションが高めの男は持っていた雑誌を机に置き、つかみ掛かる勢いで儚に近寄った 「オレッ、本江正輔!いきなりだけど君オレの人形にならねぇ!?っていってもあやしい意味ではなく、ちょーっと服を着替えるだけでいいんだ、パンク系もいいけどお姫様みてぇなヒラヒラも絶対似合「ごちゃごちゃうるさいっ」 椅子からおり、一方的に話す正輔を蹴り飛ばしたのは… 「たくっ……俺は町井静雅、あっちの馬鹿の話は受け流して良いからな」 「静雅ーいてーぞ!本気だったろ!」
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