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他人に迷惑をかけてるわけではないけど…
はたから見れば気味悪い事にかわりはない
「わかんないよぉっ」
切り付けるたびに布屑や綿、細かいビーズが床を汚す
めちゃくちゃに散らかっていく室内は、まるで悩みを割り切れなくてこんがらがってる儚をあらわすよう
「おにいちゃんっ…」
愛しい人を呼んで溢れ出る涙は、いったん流せばとめどなく頬を伝う
「おにぃちゃっ……っにぃちゃあぁっ」
「………儚、とりあえず三日後くるから、携帯はベッドに置いとくからな」
パタッとドアを閉める
(はぁ……床寝か…)
布団一枚もない、ぐるりとかわりになりそうなものをないとわかってて探せば……
くたくたのテディベア
七瀬は冷たい目でそれを睨み、嫌みを込めて赤い舌を出した。
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