1685人が本棚に入れています
本棚に追加
/242ページ
「そうだよ、陽太くん。」
陽太は笑ってそう言うと、葉月の目の前にちょこんと、しゃがみこんだ。
この春のクラス替えで同じクラスになったクラスメート。
「篠田なにしてんの?」
「傘もってないし、暗いし、怖いからバス停まで辿り着けなかったんです」
「はは、俺なんてバス乗りそこねちゃったよー
7時以降バス少ねぇんだよなー」
そう言って彼は少し私を見上げる。
いや、ちょっと待ってください、陽太くん!
その上目遣いは死にます。
反則です!
葉月はアタフタとしながら若干不自然に視線を反らせた。
最初のコメントを投稿しよう!