自覚したココロ

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気付かれてた…っ!? 「オレが嫌いになったのか」 「ち、違うよ!」 「じゃ何でだよ、どうしてオレと目を合わさない。どうしてオレと帰らない」 「おれっちは……おれっちは悟が好きなの!」 「旭」 「気持ち悪いでしょ?こんな事言いたくないから悟と一緒に居たくなかったのに……どーしておれっちを追いかけちゃうかな。」 「旭」 「ハハッ…サトシのバカ…」 ああ、終わっちゃう。悟と過ごした日々が終わっちゃう。 抱かれた腕から離れて悟の目を見ると見開いてて…。 おれっちに絶望しちゃってるのかな。 「アハハアハ…アハハ…ほんと、おれっちってバカだよね…」 自嘲気味に笑えば涙も出てくる、生理的な涙なのか、それとも違った意味での涙なのか。 ああ、高校が行き辛くなっちゃう。 “友達”のままなら寮の部屋が一緒になっても、気まずくならないで済んだかもしれないのに。
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