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“桜咲き、花吹雪舞う、春の空”
んー……まあ上出来かな。俺にしては。
たまにこうして頭にフッと短歌…的な何かが浮かぶ、ただの俳句だったりどーでもいい事だったり。
「直哉」
「ひさ兄ー元気にしてた？」
「うん、元気だよ。直哉は？」
「バッチシ」
高校に入学して俺達双子は別々の高校へ進学した、流石テニスの名門校。
「練習はキツいけどね」
「頑張ってね。プロになったら……最初にサイン頂戴ね？」
「気が早いって」
ひさ兄は将来医者になって親父の家を継ぐらしい、否定されても押し通す……らしい。
『家は僕が継ぐ…直哉は自分の夢を選んで……いいんだよ』
昔は俺がなるって言ったのに、このお兄様は昔と比べると明るくなった。
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