自覚したココロ

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いつから好きか、なんて言われれば分かんない。 初めて会った日からか、友達になった日からか。 おれっちは悟が好き。でも言えない……言ったら今の関係が終わっちゃいそうで怖かった、同じ高校に行くのに悟を遠くに感じそうになるから言えない。 だから、悟を避けた。 「あきら…っ!旭!」 「っ!」 悟を避け続けて一週間が経った頃、偶然教室の前で会ってしまった。 どうして…ここにいるの、なんで四組の前でずっと待ってるの? 「旭!!」 おれっちは必死に走ったけど悟の足の速さには適わない。 悟に捕まったのは学校の屋上、初めてちゃんと話した…場所。 殴られる…っ!、と思ったのに何も無くて、その代わりに温かい温もりがおれっちを包んだ。 悟に……抱かれてる…? 「やっと捕まえた、もう逃がさないぞ」 「なんで…」 「何でって聞きたいのはオレの方だって。どうしてオレを避けた」
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