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時刻は、深夜1時を過ぎた頃。
ひとしきり語り合った二人を待ち受けていたのは、激しい雨だった。
傘を持たない二人は、駐車場へと走り出す。
その時、初めて互いの手に触れた……。
一歩先を行く男が振り返る度に向ける笑顔で、女の鼓動は勢いを増す。
降りしきる雨が握り合う手の汗ばみをごまかしてくれる。
ほのかな……、しかし確かな恋の予感。
女は、照れ臭さを悟らせないように気を付けながら、つられて笑う自分を好ましく感じていた。
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