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「ふあぁ~…あぇ?」
目を覚ましたヘンゼル。その体は冷たいコンクリートの上でした。
寝ぼけまなこで周りを見渡すと、全面が窓も無いコンクリート壁。
ただ後ろの壁だけはコンクリートではなく、鉄の棒が規則的に並んでいます。
分かりやすく言えば牢獄、その中にヘンゼルは入っていました。
「……?」
半分閉じていた目をごしごし擦るヘンゼル。鉄格子の向こうは、一般家庭とほぼ同じ。どうやら家の中に牢獄があるようです。
「アラアラ、もう起きたのね」
ヘンゼルが声のする方へ視線を向けると、そこには杖をついたお婆さん…
だと話を作んの面倒くさくなるから、やたら胸のはだけた服を着たお姉さんがいました。
「貴様の都合で話変えんじゃねェ~!!」
ボゴッ
がばっ!? …グレーテルの(多少窓がビリビリする)大声でヘンゼルは完全に目を覚ましました。
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