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管制塔を出たクロノアはバイクの前まで来るとスタンドを引っ込め、格納庫へと押し出した。
格納庫へと到着したクロノアは辺りを見回した。
中には6機の飛行機、それも戦闘に特化したそれが悠然と停泊していた。
コックピットの前方にはプロペラが付き、翼には機銃と思われる筒が飛び出している。
しばらくそれらを眺めていると、ふいに声がかかった。
「ふむ。見ない顔だ。新入りか何か?」
声のした方、左に振り向くと、そこには一番奥の機体から顔を出している一人の女性がいた。赤い髪にすじの通った鼻、耳には深い碧色をしたイヤリングをしている。大人な感じと言ったらしっくりくるだろうか。
クロノアはこのまま無言という訳にもいかず、またここに来た目的もあるので、ひとまず自己紹介を始めた。
「はい。本日ここに配属となったクロノアと言います。」
一応礼儀としてぺこりとお辞儀をする。
「うむ。そうか、お前が。私わ整備士をやってるクラリアと言う。クラリア・クラリエだ。ま、よろしく頼む。」
話し方に少し癖があるが、またその癖がこの人物を引き立て、より一層大人な感じを引き出している。
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