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久しぶりに来たこの公園。今日は花火大会がある。
出店を歩けば、子供の声が聞こえきて。
君が隣りにいないんだ、なんて。
…遠く遠くこの空のどこかに君はいるんだろう
「山田!早く!こっち空いてる」
「待って、今行く!…あ、」
空を見上げると、輝く星を見つけた。
─いつかの事を思い出す。
君を連れ出して、この公園でしし座流星群なんか見たっけ。
…この公園で見つけたあの星座何だか覚えてる?
少し小走りで大ちゃんの元に向かう。
その時、ふわっと君の香水の匂いが鼻をかすめた。
…行きたいよ 君のところへ
今すぐかけだして行きたいよ
「会いたいよ…っ」
─もう会えない、なんて分かってる。
「でも…会いたい…」
願いを流れ星にそっと唱えてみたけれど。
…泣きたいよ、届かない想いをこの空に…
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