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昴桂太
進進の小学校からの、いわゆる幼馴染み。
高校2年生。
サッカー部所属。ポジションはフォワード。正選手。県大会2位の実績。
2年生なのに大学から呼ばれていた。
僕とは高校からの付き合いで、出会ったきっかけは同じクラスの進の紹介から。成績優秀。人当たりもよく、誰からも好かれているリーダー的存在。
・・・・・そして、詞卦羽柩の恋人。
彼等二人を引き寄せたのは僕で、昴から紹介してくれとお願いされたのがきっかけ。
関係は概ね良好そうで、よくのろけ話を聞かされた。幼馴染みの恋人への話なんて聞きたくないのにね?
そんな―――彼。
幸せの絶頂にいるような、いたような昴桂太。
―――彼が誰かに殺されていいわけなんて、ない―――
本当に殺されるべきなのは―――
「・・・・・う・・・そ・・・・・」
固まって先生の言葉の意味を全身に行き届かせた柩は、絞り出すような声を出した。
「・・・・・なに言ってんですか?ジョークのつもりですか?もしそうなら笑えなさすぎて笑えてきますよ?」
柩はふらふらとした足取りで先生に近付く。
その顔は笑おうとして失敗した、酷く歪な形になっていた。
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