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「・・・・・おじさん」
進が呟く。
「俺達は桂太を殺したやつを捕まえようと思ってます」
力強い声で一気に言う。
「だから、できれば捜査状況とか分かるのなら教えてもらえませんか?」
・・・・・直球かよ。
もう少し言い方があると思うんだけどね。
「いや、それは・・・・・」
ほら、案の定引かれちゃってるよ・・・・・。
「お願いです!桂太の仇を打ちたいんです!!」
身を乗り出して必死に叫ぶ進。
・・・・・まあ、これくらいの協力はいいかな・・・・・。
「おじさん、僕は自分達の手で犯人が捕まえられるとは思ってません」
「・・・・・」
「おいっ、カツ!?」
掴みかかってこようとする進を片手で制する。
話は最後まで聞いてほしいね。
「だけど、殺されたのは僕らの親友で、このままだと気が治まらないんです」
「・・・・・すまない」
おじさんは悔しそうに答えた。
「・・・・・君達には、息子の分も今の、学校生活を楽しんでほしい。だから、危険なことはしてほしくないんだ・・・・・」
「・・・・・そうですか」・・・・・失敗、かぁ・・・・・。
まあ、ただの高校生に教えるようなことじゃないか・・・・・。
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