最終章~希望~

20/20
279人が本棚に入れています
本棚に追加
/2110ページ
銃口から上がる煙を眺めて、父から受け継いだスナイパーライフルをケースに仕舞う。 「快。」 「あぁ。終わった。例の場所で集合だ。」 「了解。」 「結局、俺達は人殺ししか出来ないんだな……」 「そぉね…でも…」 「あぁ。」 きっと誰かが、救われているはずだ。 「ねぇ。知ってる?」 「何が?」 「最近噂の殺し屋。」 「噂の殺し屋?」 「なんでも人道に反する行いをしているとどこからか見られていて突然殺されるんだって!」 「なにそれ。どぉせ都市伝説の類でしょ。バカバカしい。」 「えー!面白いじゃん!」 「そんな事より次のテストの事でも考えたら?あんたまた赤点になるわよ。」 「げぇ…先生みたいな事言わないでよー。」 「あんたが悪いんでしょ。」 「はいはーい。じゃ、私こっちだから。」 「うん。また明日ね。」 「また明日ー!」 「殺し屋ねぇ… 今の日本でそんなもんいるわけないじゃない。バカバカしい。」 「はぁ……はぁ……」 「な、なに?!」 「お嬢ちゃん…うまそうだねぇー!ひひひひひひひひゃひゃひゃ!!!」 「や、やめて!来ないで!だ、誰か!誰か助けて!!」 「誰も来ないよー。ここは俺の特別な場所だからねー…うひっ!!」 「い、いや!離して!!やめてよ…やめてーー!!」 ドチャッ 「…………え?」 「あー。もぉ!女の子なんだからもっと慎重にトラウマにならないようにっていつも言ってるでしょ?!」 「いや、でも危なかったろ?」 「危ないとかじゃないわ。もっと精神的なものよ。」 「んー。なかなか一般人を助けるって難しいな。」 「もー!ごめんねー!血が着いちゃったね。」 「え?……あれ?」 「もぉ大丈夫よ。今日の事は忘れなさい。」 「……」 「快!」 「ん、あぁ。数分で大丈夫か?」 「早く!」 「すまんな。酷い思いをさせて。 今の事は全部忘れるから。目を瞑って。」 「……綺麗な…眼… まるで……青い瞳の鷹の様な……」 「さ、忘れるんだ。」 「………」 「おやすみ。」 「ねぇねぇ!昨日私達が別れたすぐ側で殺人事件があったんだって!!」 「え?そぉなの?」 「テレビとかではやってないけど結構現場凄かったんだって!」 「へぇ…」 「昨日話してた殺し屋のせいかもね!?」 「殺し屋…ねぇ。」 「なに?信じる気になったの?」 「ん?んー…なんか忘れてるような……」 「なにそれ?」 「分かんない。」 「その年でボケたの?」 「うっさい!」 「ぶー!当たりませーん!」 「あ!待て!」 「待ちませーーん!」 「大丈夫そぉね。」 「快はもっと慎重にさー!」 「分かったって!俺が悪かったから!」 「本当に分かったのかなー。」 「本当に分かりました!」 「はぁ…まぁいいわ。」 「それより本部で依頼があったみたいだよ。」 「どんな仕事だ?」 「悪い奴をやっつける仕事だね。」 「よーし。行きますかねー。」 「それより本当に快って大胆よね。snakeが無くなって同じ様な集団のeagleを作るなんて大博打よね。」 「使い方さえ間違わなきゃ悪くないって言ったろ?」 「ま、そぉね。」 「それより仕事仕事!」 「さっちゃんは本当にしっかりしてるんだから…もっとこぉルーズにさぁ…」 「だ、め、で、す!ほらほら行きますよ!!」 「ふぇーい。」 「返事ははい!」 「はーい。」 「はぁ…さっちゃんのマネージャー力半端ないです…」 「ブツブツ言わない!」 「はーい。」 「おっと。電話だ。 はい。……蜂須賀か? あぁ。………あぁ。………分かった。」 「珍しいわね。なんて?」 「小言だよ。お前達の仕事無くしてやるってさ。」 「本当にいい刑事よねー。」 「とは言え警察に隠れてる人達は沢山いるし、そんな奴らを野放しに出来ないわよね。」 「まぁな。鷹の目はどこでも見通すからな。」 「イーグルに掛けてうまい事言ったつもり?」 「上手くなかったか?」 「全然。」 「ぐっ……ですよね。」 「まったく。遊んでないで行くわよ。」 「へーい。」 「返事ははい!」 「はーい。」
/2110ページ

最初のコメントを投稿しよう!