プロローグ

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「おはよー」 後ろから、優しく可愛らしい聞き慣れた声に気付き、振り返る。 パタパタと小走りでサラサラな黒い髪を揺らしている眼鏡っ子の親友は体力が無いせいか、息を切らして近づいてきた。 「おう!おはよう!今日から二学期だなぁ~」 適当に返事を返すと、眼鏡っ子はにっこり笑って、よくある会話に突入する。 「先週は手を付けてないって言ってたけど宿題終わった?」 うっ、痛い所をついてくるねこの学年トップの秀才が。 「終わったって言えば終わったけど、半分適当だよ…」 我ながら心苦しい返事をしてしまった。つかさず返信がくる。 「だから、早めに終わさないとっていったのに」 「まあまあ、いちよ終わったんだしさ、それより貸した本よんだ?」 苦しいので話題を逸らす。
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