足りない“心”

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「…セーフっ!!」 沈黙と土煙の中、審判が声をあげる。私のチームのサヨナラ勝ち!!。 「っしゃあああ!!」 私は拳を突き上げた。 「花-っ!!」「やるな!!このっ」「先輩格好いい~!!」 みんなが寄っきて、私をもみくちゃにする。 「ほら集合だ、集合!」 監督の筧瑞穂(カケイミズホ)先生が声をかけた。 ――ソフトボール部顧問兼監督の先生。スラッとしたスタイル、社長秘書みたいな端正な顔に、長く綺麗な黒髪を後ろで一つに結んでいるのが特徴。 少々言葉は厳しいけど、的確な指導をしてくれる、私達の憧れなクールビューティー先生。…あ、ちなみに年齢は教えてくれないけど、推定27歳。――
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