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そもそもどこに行くのか何を目指せば良いのかまるで分からない。
「とりあえず長老に話聞いてからだな、動くのは」
「呼んだかのぉ?」
!!!
ヌーッと出てきたのは髭だけそれらしい長老だった。
「どこから降ってきやがる!」
「上じゃが」
髭を整えながら当然のように答える。
「…それは良いとして、これからどうするのか聞きたかったんだ」
反論したかったが疲れそうなので話を進めることにした。
「向かうはクイーンの待つこの世界の彼方じゃ」
「どうやって?」
「知らん!!」
「………」
「………」
「………」
「頑張れ、若いの」
「他に言う言葉はないのか!!」
思わずマジで殴りそうになったが、寸での所で踏みとどまった。
「誰も行った事はないんじゃ。じゃが歩き続ければ道は開かれようぞ」
もっともらしい事を言い残し、いつのまにか姿を消していた。
「………」
こうして途方もない旅が始まった。
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