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長い長いあてのない恋は、それからも毎日シトシト降り続く雨のようだった。
一人ぼっちでいれないアタシはこの頃元カレとヨリを戻していた。
いつも本気にならない彼が、初めて本気をぶつけてきた。
どれだけでも待つと。信じていると。誰を好きだろうと、かまわないと。そいつを忘れる日を信じてるから、待つから一緒にいてくれと…
アタシは間違いなく甘えていた。
そんなころ、ふとしたことがきっかけで、ネーサンとかいセンパイと仲間でカラオケに行けることになった。気付いたときは車を夢中で走らせていた。
会いたくて、会いたくてたまらなかった。それが矛盾してることだってもちろんわかる。
だけど、その時はきっと何も見えなくなってた。
一番近くにいる、一番遠い人があまりに大きすぎて…。
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