プロローグ

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あたしの20歳のフィナーレは最低だった。 まるで、アメトムチのように、甘い時間をたっぷり味わった後にそんなわけないじゃないとあざ笑われたようなそんな気分だった。 約半年、彼中心に生活してきたアタシ。あれだけのことがあったのに時計の針は止まることをしらず、気が付くと21歳の朝を迎えていた。 これほどに仕事に行きたくないと思った朝はなかったかも知れない。 普通、サヨナラしたあとはできるだけその人には会いたくないし、関わりたくないと思うのが自然でしょ?なのに、あたしは今日、たった今から、一番近くへと自ら向かわなくてはいけない。 一番近くて遠い彼の元へ…。
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