汚れモノ【1】

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真っ赤な空の下、 真っ黒く日焼けした私達。 校門に向かって猛ダッシュをしていた。   『ヤバイ!!!まぢ間に合わんっちゃ!!!!』 『ホンマ急がんとヤバイで!!!』   私達は口々に叫びながら走ってた。 下校時刻を過ぎて校門を出ると、チェックをつけられ罰則があるのだ。   下校チャイムが鳴り響く中、 私達が大騒ぎしながら校門を走り抜けた。   なんともギリギリセーフだ。   『間に合ったね~綺歌ちゃん』   隣で肩で息をしてるのは 【渚(ナギサ)】 同じ部活で小学校からの友達だ。   階段でへばってるのは 【あかり】と【美香(ミカ)】 こちらも同じ部活の友達。   私の部活は少人数の為、男女混合になっている。 女子は私を含めて四人だけ。   毎日、汗だくになりながら励まし合って頑張る戦友だ。   『あ~まぢ暑いわ~ 制服が汗ダラダラやし!!!』 私は制服の開襟シャツをパタパタした。   9月と言えど、まだ暑い。 部活以外で走るのは最悪だ。       『お前らまたギリギリセーフかっちゃ★』   気づくと少し離れた所でニヤニヤしてる奴らがいる。   同じ部活の男達だ。
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