201人が本棚に入れています
本棚に追加
「あんたは?」
俺は当然警戒しながら聞いた
「私は…鳴滝…
そして全てを知るもの…とでも言っておこう」
鳴滝と名乗った男は
その後も普通に喋る
目の前に人間でない者がいるのだから
この反応は不自然のはずだ
「じゃあ、教えて貰いたいな
俺は誰で、何の存在なのか」
「君は…破壊者だ
いや、君も…と言うべきかな
君は、この世界にいる破壊者を破壊する存在だ
それがきみの宿命だ」
それだけを言って半透明な壁の中に消えていった
「宿命…か
興味ないな
でも、破壊者って何なんだ…」
[それは、ディケイド…彼が破壊者と呼ばれている]
デッキをケースに入れたときに聞こえた声
そして、よく聞こえて解った
夢に出てきたあの人の声だと
[ディケイドは破壊者と呼ばれている
君が戦うのもまた運命であり宿命だ]
「そのディケイドはなぜ破壊者なんだ
なにを破壊する存在なんだ?」
[………]
その問いかけに返ってくる答えはなかった
俺はあらためてデッキの持ち主を追いかけることにした
少し先に河原がありそこから音がしたため
そこに向かっていった
最初のコメントを投稿しよう!