日常・非日常

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「あんたは?」 俺は当然警戒しながら聞いた 「私は…鳴滝… そして全てを知るもの…とでも言っておこう」 鳴滝と名乗った男は その後も普通に喋る 目の前に人間でない者がいるのだから この反応は不自然のはずだ 「じゃあ、教えて貰いたいな 俺は誰で、何の存在なのか」 「君は…破壊者だ いや、君も…と言うべきかな 君は、この世界にいる破壊者を破壊する存在だ それがきみの宿命だ」 それだけを言って半透明な壁の中に消えていった 「宿命…か 興味ないな でも、破壊者って何なんだ…」 [それは、ディケイド…彼が破壊者と呼ばれている] デッキをケースに入れたときに聞こえた声 そして、よく聞こえて解った 夢に出てきたあの人の声だと [ディケイドは破壊者と呼ばれている 君が戦うのもまた運命であり宿命だ] 「そのディケイドはなぜ破壊者なんだ なにを破壊する存在なんだ?」 [………] その問いかけに返ってくる答えはなかった 俺はあらためてデッキの持ち主を追いかけることにした 少し先に河原がありそこから音がしたため そこに向かっていった
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