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「いた」
少し離れたところで赤いライダーと青いライダーが戦っている
その様子を俺は見ていた
それを見ている間、なんだか体がうずうずした
戦ってみたくて仕方がなかった
まるで戦いに生きていた軍人のように
そのとき
その二人が弾の撃ち合いをして
その結果二人とも吹き飛んだ
そして
青いほうが消えていなくなったようだ
俺は、それを見るとすでに走っていた
「とにかく、戦ってみるか
それからだな」
俺は勝手に動く体に違和感を感じることはなかった
体が先に我慢の限界が来たと
解ったからだ
「ディケイド
お前を破壊する」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
このとき
俺はたぶん笑っていた
退屈な日常が、変わっていくのを
そして
自分の死に場所はこれだと思えたから
自分では覚えがあるわけではないが
そう思えた
そしてなにより
うれしかった
だから
笑っていたと思う
仮面がなかったら
なぜ笑っているのか聞かれてしまうくらいに
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