思い出・記憶

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「帰ったぞー」 部屋の扉の先から聞きなれた声が聞こえた 「おまえ…」 「なんで…」 「「ここに!?」」 自然と声が大きくなった 最後の所は完璧にかぶったし… 「士君…お知り合いですか?」 さっきの女性が聞く 「おまえ、高校生に知り合いがいるのか?」 青年がおどけた感じで聞く 「…たぶん…な」 士さんはそう言って俺の正面の椅子に座る 「なんだ 知り合いなら言ってくださいよ あたし、光 夏海です」 そう言って微笑んだ 「俺は、ユウスケ 小野寺ユウスケ ところで士とはどういう…?」 その二人も残りの椅子に座って話を聞く体制になった 「ぇーと…」 「はいコーヒー」 突然目の前にコーヒーが出てきた 「あ、ありがとおじいちゃん」 夏海さんはその人をおじいちゃんと呼んでいた 話が中断されたせいか士さんが 「俺のことは、知っているんだよな?」 と聞いてきた 「はい」 そう言って俺はコーヒーを飲んだ 「俺はおまえを覚えていない 改めて、話を聞かせて貰おうか!」 士さんは体を乗り出して聞いていた 俺はすこし体をのけぞる 「あんまり、覚えてないんです 気がついたら…ってかんじで それに 俺も記憶が曖昧で…」 「……」 士さんも、夏海さんもユウスケさんも 何も言わずに聞いていた 「ただ 覚えているのは士さん 俺はあなたとの戦いに敗れて その時に記憶を失ったようです でも ディサイドとして戦って少し思い出してきましたが…」 「ぇっ! ディサイドってなに?」 ユウスケさんが夏海さんに聞く 夏海さんもただ首を傾げるだけ 「俺たちと同じライダーだ」 士さんがそう答えて二人は納得したようだ
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