昔の友も今の友

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[ピンポーン] [ピンポーン] 「なんだよ…」 家のチャイムで目が覚めたときほど目覚めが悪い [ピンポーン] 「はい、はい 今行きますよー」 俺は半分寝ぼけたままドアを開けた 「今何時だと思ってるの? 遅刻するわよ遅刻。」 「あぁーもぉ 悪かった 頼むから大声出さないでくれ」 ドアの前にいたのは三那だった 焦っているのか怒っているのか 早口で大声だった 「もぉ 早くしてよー」 三那はその場で走るように足踏みをして急かしてきた 「はーい」 俺はすぐさま扉を閉めて 着替えた 時計を見ると時間は八時二十分 うちから学校まで自転車で三十分……ー 間に合わない?? 俺はさらに着替えるスピードを上げて急いで家を出た もちろん鍵をかける動作には手間取ってしまった 「はぁ…はぁ… 何で準備してないのよ 何回押しても出ないし」 息を切らしながら三那が言う 確実に怒っている 「今は、とにかく、急がないと、ね 話なら、後でいくらでも、聞くから、ね」 息が切れて片言になりながら三那をなだめながら学校へ急いだ 到着したのは…… 八時、四十五分… 一応新記録…… そして 二人揃って、放課後に反省文。 これがあるから遅刻が嫌だったのだ 健闘虚しく…がよく似合う二人になってしまった
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