第0-2話

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しかし、そんな思いとは逆に研究はなかなかはかどらなかった。 なんせ、資料がなさすぎる。発掘作業で見つけた品も、あれらについては全く触れていなかった。ましてや、地球にそんな、太陽系のロボットだの戦闘機だのという資料はない。 「・・・困りましたね。これでは持ち帰った意味がない・・・」 神馬博士は何度目かの研究を終えた後、真夜中、自分の部屋の机に座ってため息をついた。窓の外はひたすら闇だ。しかし、海が近いこともあり、波の音の囁きが聞こえてくる。 博士の展望は、その景色のように真っ暗だった。
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