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ファンタジー系廚二、剣や魔法に憧れを抱き、自身の独創性で錬成した、大変香ばしい脳内設定を持つ。
ここではファンタジー系廚二の例を短編にしてみました。
…………………………………
山田晶、普通の中学二年だ。彼の容姿は……普通だ、特徴も何も無い、誰から見ても至って目立ちはしない。だからこそ、香ばしいかぐわしい奴等に絡まれる。
彼のクラスには俗に『廚二病』と呼ばれる人物が数人居る。
本日はその1人、神楽坂零弥(本名:田中賢治)に絡まれた一部始終にスポットを当てたいと思う。
……
月に一度の席替えで、山田の前の席に田中が着いた。山田は田中とは一度も話した事がなかった。右腕に包帯を巻いており、部活でケガでもしたのか、と山田はそう思っていた。
「よろしくな、田中」
「……フン」
挨拶をした山田は田中の素っ気ない態度に苛立ちこそはしなかったが、変なヤツだと、そう思った。
細身で身長はそんなに高くない、前髪が長く、右目完全に覆い隠したスタイル。根暗そうで友達居ないのではないだろうか? と山田が田中に対する第一印象はそれだった。
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