1.ファンタジー系廚二

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「……フン、ますます面白いな……気に入った。よろしくな、山田」  田中はどうやら、漫画とかに興味があるようだ。山田はその事を理解し、今後はそっち方面で話を振ろうと考えた。 「ああ、よろしく田中」 ――――――  放課後のチャイムがなる。退屈な授業を終え、部活をする生徒は部室へと足を運び、早々に帰宅したい生徒は家へと足を運ぶ。  山田も早々に帰宅したい生徒なので、カバンに教科書を詰めて帰る準備をしていた。 「おい」  田中が山田に呼びかける。 「一緒に帰らないか?」  特に急ぐ用事もなかった山田は了承する。2人は教室を後にした。 「少しこっちに寄って良いか?」  田中が急に立ち止まり、指を差した。  稲荷口から続く階段、この町唯一の神社だ。 「ああ、別に構わないけど……」  何かあるのか、と山田は疑問に思う。  階段を上った先に境内があり、その右奥に一際大きなくすの木がある。  田中はそのくすの木へ近づき、手をかざした。 「……なにやってんの?」 「この辺りはマナが強い、俺の右手を鎮静化させるには、この霊樹が欠かせないんだ」  山田は理解出来なかった。田中は何やらお経の様な、祈りの様な言葉の羅列を言い続けるだけだ。  山田は理解出来なかった。
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