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見事マルコの氷柱はウルフの急所に命中していた。
マルコはその場でウルフをなれた手付きで捌き始め、何やら料理を作りだした。
料理と言っても、木技を集め焚き火を作りウルフの肉を焼くというものだったが。
マルコは俺に焼きあがったウルフの肉を差し出してきた。
「悠、食べないのか?」
「いらねぇよ。なんでそこで狩ったウルフを食わなきゃなんねぇんだよ」
「世の中弱肉強食だよ?しかもこの世界では殺らなきゃ殺られる。ウルフに殺される人って多いんだ。それくらいそろそろわかってくれよ…」
マルコは呆れたように言葉を洩らした。
俺はそんなマルコの言葉にイラッとしつつ、マルコから差し出されたウルフの肉を奪い取るようにして受け取った。
「わかったよ。食えばいいんだろ、食えば…」
俺は、溜め息混じりでウルフの肉を口にした。
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