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「ああ…構わない。王やキアス、水無月程心強い人はいないからな」
「フッ…心強いか。…足手まといになるなよ?」
「わかってるよ…」
王は城の瓦礫の上から降りてきて、俺と反対の方を向きながら左手で俺の頭をポンポンと軽く叩いた。
「維真…いくぞ…」
「…はい」
どこからともなく水無月の声が聞こえた。多分俺とは反対側にいたのだと思う。
そうして…俺達は宿に戻った。宿には相変わらず高窓から町を見ているキアスと読書をしているマルコがいた。
「…これからどうするんだ?」
「俺に聞くな悠。ガルセを探すんだろ?」
そう言うと、マルコが何か紙を渡してきた。よく見るとそれは地図だった。
「地図必要だろ?…悠が王のとこにいるとき買いに行ったんだよ」
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