第3章 花屋に集う人々

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その翌日以降…… 「直人さん、聞いてます?」 「え?なんだっけ……?」 「だからぁ、私が好きなmoonspuroutが今度うちの街のホールでコンサートをするんです」 なぜかほとんど毎日、由佳と麻里さんが花泥棒で、俺の前に座っている。 最初は追い返そうとした沙音梨も、大きなため息をつきながら、「後はよろしく」と、花畑の方に行ってしまうようになった。 ルパンは我関せずで、入り口で寝そべって軽くしっぽを振っている。 「で?」 俺は、嫌々会話らしきものを続けている。  
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