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数日後の夜遅く、珈琲泥棒で飲んでると、外に軽自動車が停まった。
「こんばんわ」
入って来たのは、麻里さんだけだった。
「麻里、一人?珍しいね」
「うん」
「こっち座って」
沙音梨がカウンターの自分の横を勧めたが、彼女はその隣に座る俺のところまで歩いてきた。
「あの、直人さん……」
「ん?」
「ありがとうございました」
彼女が深々と頭を下げた。
「え?何が?」
「この間、由佳に言ってくれたから……」
「ああ」
沙音梨が席を左に避けたので、俺は間に座るように勧めた。
麻里さんはちょっと躊躇しながらも、軽く頭を下げて座った。
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