二 実際に非現実な事が起きると嬉しくない

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「ぜぇぜぇ・・・ゴホゴホ」 「ちっ・・・逃がしたか」 「まだ遠くへは行ってないと思うぜ」 「あっちのほう探してみようぜ」 ・・・ 足音が遠ざかってく・・・ 「ふぅ・・・助かった・・・」 僕はなんとか路地裏に逃げ込んでやり過ごした。 よく逃げられたな僕。女になって走力が上がった気がするけど気のせいかな?体力はそのままだけど。 「さてと!帰るか!」 と言い、家に帰ろうとしていたら、 「・・・・・・なにやってるの? 天野雪さん」 ショートカットが特徴の天野雪が制服姿でいた。正確には猫と一緒に。 「・・・」 無視すか。 「名前」 「え?」 「何で?」 あぁ何で名前知ってるかってことか。 「そりゃ当然同じク・・・」 しまった・・・今女の姿で天野さんからしたら僕とは初対面だ・・・ 「ク?」 「ク・・・ク・・・僕の家のぬいぐるみのクマに似てるなぁって」 僕何言ってんだよぉぉぉ!意味不明!理解不能! 「そう」 え?それだけ?
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