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「そう・・・なんだ・・・」
「・・・」
沈黙。
き、気まずい・・・
そこで僕は閃いた。
「そうか!!僕が飼えばいいじゃん!!」
「・・・」
「あ・・・ごめん」
いきなり声出したから、少し天野さんが驚いていた。だけどすぐに困った顔になり、
「本当?」
「うん、お母さんも猫飼いたいとか言ってたし、大丈夫。だと思う・・・」
さっきまで困った顔をしていた天野さんが、、
「ありがとう」
と、笑顔で言ってくれた時、世界が止まった気がした。
クラスではどんなにいじめられてもポーカーフェイスな彼女が初めて笑顔を見してくれたのだ。
「?」
「あ・・・そろそろ帰らないと・・・じゃあね!」
今の赤くなった顔を見られたら恥ずかしい!
僕は猫を腕に抱えて走って家に向かった。
「優しくて可愛い女の子だったな・・・」
名前を聞くことを忘れた彼女は少し後悔していた。
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