My r Oo m ?

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この塊の名前は、シガー。 いつもこの城の掃除、洗濯、食事、 やれと言われたことはすべてやってのける。 この城を誰よりも知りつくし、この城を誰よりも愛している。 何故かは…分からない。 ちなみにシガーはこの城に50匹は、いる。 いや、50はくだらない。 軽く軽ーく考えて50… 「ミーナぁぁっ」 50ミーナ… あ。 パタパタと、いや、ピョコピョコと、大きなうさぎがやってきた。 あの、うさぎ走りをしながら、うさぎがやってくる。 胸には綺麗な空色の宝石をぶらさげている。 大きなうさぎはミリアンの前に着くと立ち上がり、ニコニコと手を差し出した。 立ち上がると、高さは軽くミリアンを越えてしまう。 でかいなぁ… 「ミリアン女王陛下。おはようございます。」 手を頭にやり、まるで兵士のような言い方をした。 「おはようフユラ」 この子は、少し面倒くさい。 「… ミ…ミーナぁぁ!」 言うなりミリアンを思いっきり抱きしめた。 「く…苦しい…」 自分より大きい上に力も強いうさぎに抱きつかれると、さすがに苦しいものだ。 「ミーナ、今日はなんでこんなに遅かったの?ずっとずーっと待ってたのにっ。」 フワフワの手をぶんぶんと振り回したかと思うと、また抱きついた。 「もう、ミーナのいじわるっ。」 だから、まだ何も言ってないんだけど… とゆーか、苦しくてしゃべれない。 「フ…フユっ」 苦しいながらもごもごと声をだすと、フユラは少し力を弱め、ミーナの顔を覗きこんだ。 「ミーナ、今日は一緒にマリア湖にお魚見にいくんだよ?」 顔、でかい。 鼻がヒクヒクしてる。 「そんな約束してたっけ?」 「さっき僕が決めたの。早くご飯食べておいでよっ。僕外で待ってるから!」 そう言うと素早く"うさぎ走り"の体制になり、走り去っていった。 案外、早い。
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