G a rDe n

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ピエロと出会った路地に着いても、そこにピエロの姿はなかった。 やっぱり遅かったよね… ミリアンは辺りをゆっくり歩きながら、ピエロがいないか探した。 煉瓦造りの小さな喫茶店や、色鮮やかなお店が並んでいる。 この少し先はさっき通ってきたテントの市場だ。 もしかすると、どこかお店に入ってるかも… そう考えたミリアンは、手前にあった緑の煉瓦造りの家に入っていった。 チリリン… 「いらっしゃぃませっ。」 店から一番最初に顔を見せたのは、とても可愛らしい栗毛の女の子だった。 「ドールハウスへようこそ。 どのような人形をお探しで?」 女の子はフリフリのピンクのワンピースの端をつまみ、軽くお辞儀をした。 ピンクがとてもよく似合っていてすごく可愛い。 目はパッチリしているし、肌は白く本当に人形のようだ。 「あの… 私ピエロを探しているの。 あなた知ってる?」 ミリアンは優しく言った。 「あら、ピエロなんてご趣味が悪いのね。 私ピエロは大っ嫌い。 すぐ人を騙そうとするんだから。 ちょっと待ってて。」 そう言うと、女の子は店の奥へと入っていってしまった。 店を見渡すと、確かに人形がたくさん置いてある。 日本人形やフランス人形はもちろん、可愛くないネコの形の妖精やきどった感じのトナカイ、フユラにそっくりなぬいぐるみまである。 それに、この世界の奇形の生物達も… 「うわっ。」 ミリアンはスイカを見つけて思わず声を出してしまった。 ミニサイズの口が避けた空を飛ぶスイカのオモチャ… こんなの売れるのかなあ…
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