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「え!?いや、何これ!?どういうこと!?てか、服とかもアバターのだし!」
混乱を解くどころか、逆に拍車をかけてしまったようで、まあそれも当然かと、涼と沙羅は苦笑していた。
「というか、なんでそこまで二人は落ち着いてんですか!?普通慌てたりするでしょう!?」
「いや、僕達も最初そうだったんですが……」
箒星のごもっともな言葉に、沙羅は苦笑を浮かべながら頬を指で掻けば、同意を求めるように涼に目を向けた。涼もただ、苦笑を浮かべることしかできなかった。
最初、もちろん二人だって慌てていた。この空間には何かあるのではないかと警戒だってしていた。
だが、何故だかよく分からないが、時間が経つにつれ、そんな不安や警戒が薄れていったのだ。
この空間には、言葉では言い表せない安心感のようなものがあるようだ。どういうことなのか全く分からないが、現に二人に不安などはない。
「まあ、箒星さんもしばらく経てば分かるって。とりあえず、少し座ろう」
涼の言葉に、そんなことをしている場合ではないだろうと言おうとした箒星だったが、慌てても仕方ないため、とりあえず話を聞こうと、涼の言う通りその場に腰を下ろした。
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