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「……なるほど、箒星さんも同じか。結局分かったことは、みんないつの間にか無理矢理ここに飛ばされたってことだけか」
箒星からの話を聞いた涼と沙羅は、また大した情報を得られなかったことにため息をついた。
箒星の方はかといえば、話しているうちに落ち着いてきたものの、涼と沙羅の話を聞いて、こちらも大した情報を得られなかったため、ため息をついていた。
「……まあ、僕や沙羅っちの時点でなんとなく予想できていたことだし、気分切り替えていこうか」
三人も沈んだ気持ちじゃ空気が重くなるなと思い、涼が気分を切り替えようと、明るい声でそう言った。
「……それもそうだね。くよくよしてたってしょうがないし」
「じゃあ、ウチらで何かこの状況を打破するために、色々調べてみようか」
涼の言葉に同意しながら、沙羅は笑顔を浮かべながら明るい声で言う。箒星の表情も明るくなっていき、笑顔を浮かべていた。
涼と沙羅は箒星の提案に頷き、三人は思い立ったが吉日とばかりにすぐ立ち上がった。
「……さて、問題は何を調べるか、なんだけど……」
そう言って、涼は周りを見渡してみる。相変わらず真っ暗で、先は何も見えなかった。
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