10代は家にいるだけでメシが出てくるぜ!

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私の子供の頃家庭は至って平凡な経済状況であった。私には兄弟はいない。いつもいつも部屋で1人ぼっちでいた。やる事と言ったら、自分のホジッタ鼻くそを練り消しゴムのように集めて丸めていく事だけだった。母親は何度も止めてはきたが、私から鼻くそ練り消し制作を奪ったら何も残らない。残るのは 小さな小さな鼻くそカスだけだ。時には外に行く事もあるが、私は靴を履く事があまり上手ではないし、好きではない。外に出かけて行く場所といったら、雀荘の隣にある町工場だ。憧れを抱いていたのだ。そこでは重機機が所狭しと並べられている。中に入ろうと何度も試みたが、案の定ダメであった。クラスの友達は、いるにはいるのだが、その彼いわく私と連んでいると、その友達(私は親友みたいなもんだと当時思っていた)もイジメにあうらしい。だから、私とは遊べないと。もちろん彼女なんていなかった。 告白は星の数ほどしてみたが、どうも美味くいかない。敗因はプレゼントにあったらしい。言うまでもないが、鼻からでてきた粘土で作ったオブジェを毎回プレゼントしていたのだ。小学校高学年はこのように過ぎていく毎日であった。中学校に行ってから先に本当の戦いが始まるのだ。
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