出会い

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家に帰る途中に色々考えた。考えるのは優夢のことばっかり………。 「私弱いな……」 頬を伝う涙を拭いながら空を仰いだ。また視線を足元に戻し、家路を急いだ。 「ただいま」 「おかえり。雨すごかったけど大丈夫だったの?メール返ってこないから心配してたんだよ」 「知り合いの人が雨宿りさせてくれてたから平気」 「知り合いって誰?」 「あたしもよくわかんない人かな。今日はご飯いらない」 誰って言われても、本当に何にも知らないもんな……。名前ぐらいしか知らないし。 「ちょっと直葵!あの子がご飯食べないとか体調悪いのかねぇ」 いつもならご飯食べないと無理なのに、今は何も食べたくない。 「優夢……」 いつの間にか携帯を握りしめたまま、瞳を閉じていた………。
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