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「奏愛くんありがとうございました。こちらにどうぞ」
「ありがとうございました」
「今回の真実という曲は、どんな意味を込めて作ったものなんですか?」
「この曲は……」
「優夢何すんの?人がテレビ見てるのに」
「別に歌ったんだからそれだけでいいじゃん。歌じゃなくて、女は奏愛を見てるんだからさ……」
「たいていの人はそうかもしれない。でも私は違うよ。真実っていう歌にどんな意味が込められてるのか知りたいし……」
「……ごめん、あんたはあんただもんな。何て呼ぼっか?」
「私は司竜 直葵。あたしは高1」
「直葵ね……。高1なんだ、大人っぽいな。あっ!アドレス交換しよ」
「いいよ」
「あっ!もうこんな時間だし。俺今から仕事なんだよね、仕事終わったらメールするよ」
「じゃ私帰るね」
おじゃましましたと一応言ってから優夢の家から出たのはちょうど7時過ぎだった。
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