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ドスンドスン
「もー―――!土方さんあれでも人の子かよ!って感じです」
美海はわざとらしく足音をたてて屯所を歩いている。
「まぁまぁ!土方はんも隊のこと心配して言ってはるんよ!」
お梅がなだめるが美海は未だドスンドスンと歩いている。
何故逆にお梅が美海に気を使ってやらなければならないのだ。
他の隊士が何事かと部屋から顔を覗かせる。
ははは…とお梅は苦笑いだ。
「……あ!そうだ!芹沢さんの部屋に入れてもらえばいいじゃないですか!」
「せ、芹沢はんの部屋!?」
お梅の顔は真っ赤だ。
「そうですよ!行きましょう!」
美海は素晴らしい笑顔でお梅を見る。
「で、でも!」
「この際に距離を縮めましょう!」
「美海ちゃ―――ん…」
美海は気にせずお梅をぐいぐい引っ張っていく。
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