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「なんで…私じゃないの?…」
不意に涙が溢れる
こんなはずじゃ…なかった
私は意気地なしだから告白すら出来なかった
逆に有紗は自信満々に告白した
なんだろう
この差は……
有紗は何故、自信満々だったのだろうか?
私にもその勇気が欲しかった
「愛海先輩ですよね?」
暗闇から声が聞こえた
「泣いてるんですか?」
私は我に返って涙を拭いた
「その声は優斗だね。泣いてる訳ないじゃん」
暗闇から姿を現したのはやっぱり優斗
「やっぱり泣いてるじゃないっスか」
いつもの優斗じゃなかった
何故か凛々しい顔をしていた
「1人じゃ心細いっスよ。俺手伝います」
私から持っていたボールを奪った
そして側にあったふきんでボールを拭く
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