旅立ちの風

10/10
前へ
/177ページ
次へ
日差しが窓から差し込み、外では鳥ポケモン達が鳴いている。 「ん~……」 サヤは、布団から上半身を起こすと、大きく伸びをした 「……レンは起きたかな?」 サヤはベッドから出て、迷わずレンのいる部屋へと向かった 「レン、起きてる?」 サヤは扉から顔を覗かせ、ベッドを見る。すると、まだ寝息をたてているレンがいた 「まだ寝てるか……」 サヤは静かに扉を閉め、リビングへと向かった サヤが朝食を食べ終えた頃、ようやくレンがリビングに下りてきた 「レン、おはよう」 「あぁ……」 レンは素っ気なく返すと、まだ眠たそうな目を擦り、テーブルについた レンが朝食をとっている間、サヤは旅の準備を進めた。携帯食料やら水筒やらを詰め込み、上手く閉まらない鞄を、挙げ句の果てには根性と力で無理矢理閉めてしまった。そして、腰にはポーチを付け、ポーチの中にはチコリータの入ったモンスターボールを入れてある 「これでよし!」 そうしてリビングに戻り、レンに出発する事を伝えた 「じゃあ……行ってきます」 「気をつけていってらっしゃい。あと、レンさんの言うことをちゃんと聞くのよ?」 「分かってる。私ももう子どもじゃないから」 「それもそうね……」 「まったく……子ども扱いはやめてよね」 「はいはい。じゃあ……頑張ってね」 「うん。いってきます」 旅立つ前の母親との挨拶を済ませ、サヤはレンと共に旅立つ 「まずはどこに行けばいいの?」 「ここからならセントラルシティが近いな」 「セントラルシティね……よ~し、張り切って行くわよ!」 セントラルシティへ向け、二人の旅が始まった
/177ページ

最初のコメントを投稿しよう!

310人が本棚に入れています
本棚に追加