偶然の確率

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「使用ポケモンは2体、手っ取り早いダブルバトルっていうのはどうだ?」 「俺は金さえ戻ればそれでいい!」 金に対する執着心が半端じゃねぇな……だけど気になるのは…… 「なぁ、一体いくら盗ったんだ?」 「えぇーっと……いい傷薬5個が買えたと思います」 いい傷薬は1つ750円だから…… 「3750円……」 思ったより少なくね?これだと3倍しても一万とちょっとか……なんか可哀想だな…… 「なんだなんだ!所持金の少なさを哀れむような目で見るのは止めろ!」 「分かったよ。じゃあモウカザル!アリアドス!いっけー!」 「ウキャー!」 「フフォオ……」 「ならば俺はゴーリキーとオコリザルだ!」 ゴーリキーとオコリザルって……アリアドスは格闘がほとんど効かない……まぁいっか 「いくぜ!アリアドス、糸を吐く!」 アリアドスの糸は比較的動きの遅いゴーリキーを狙って一直線に放たれる。 「オコリザル!炎のパンチ!」 オコリザルの燃える右手が糸を焼き払う。 「うげっ……炎技をもってたか……だったらヘドロ爆弾」 アリアドスが見るからに毒々しい球体をオコリザルに浴びせる。しかも運良く毒を浴びせた! 「よっしゃあ!これで俄然有利だぜ!」 「そいつは……どうだろうな?」 だけどオコリザルは毒食らう前よりもやる気にやっていた。 「お前が毒にしたお陰で特性の根性が発動したぜ!ありがとよ!」 次はこっちからだ!と意気込む巨漢。来るなら来やがれ! 「オコリザル!空元気!」 「火炎車だモウカザル!」 オコリザルの荒々しい攻撃に、モウカザルが炎を纏って突っ込む。だけどモウカザルはオコリザルのパワーを前に弾き飛ばされてしまった。 「空元気は状態異常の時に威力の上がる技です!」 そういう事は早く言って欲しかった……口には出さずに、目の前の敵に集中する。と、何もしていないゴーリキーが急に苦しみ出した。
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