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「結構遅くなっちゃったかな……」
初バトルで、見事勝利を収めたサヤは、レンを捜していた。
しばらくして、レンを見つけたが、レンは誰かと話しているようだった
「レーンー!」
レンともう一人、ダイキが振り返る
「サヤか……」
「ウィーッス!」
レンはどうやら、ダイキと話していたようだ。
「なんであんたがいるのよ!」
サヤはいきなり、ダイキに食ってかかる
「レンが一人で暇そうだったからよ、相手してただけだよ」
「そういう事だ。まぁ、なかなか面白い話も聞けたしな」
「ふーん……」
サヤは素っ気なく返事をする。相変わらず、サヤはダイキを毛嫌っているようだ
「そうだ!レン、私トレーナーに勝ったよ!」
「へぇー。初めてのバトルに勝つなんて結構やるなぁ」
レンが何かを言う前に、ダイキが割り込んだ
「あんたに褒められたくない!」
サヤはダイキをキッと睨むと、表情をぱっと変えてレンを見た
「レンが教えてくれた事、ちゃんと意識したから勝てたんだよね。ありがとうレン!」
そんなサヤに、レンは口元だけ微かに笑い、サヤの頭に手を置く
「バトルに勝てたのは、お前の的確な指示があったからだろ?俺はただ、バトルのやり方について話しただけだ。だからお前は、別段俺に感謝する必要は無い。まぁ、強いて言うならコリンクを捕まえた事になら、感謝してもらいたいかな。とにかく、よくやったな」
レンに褒められ、サヤは微妙に顔を赤くしながら喜んだ
「んでよレン!早いとこバトルしようぜ!」
「バトル?」
「さっきの話か……バトルは歓迎するが、あいにく俺は一匹しか持ち合わせていない。1vs1で良いなら相手するが?」
「構わないぜ!」
「分かった。サヤ、少し下がっていてくれ」
レンに言われ、サヤは慌てて下がり、レンの背中を見つめる
(そういえば昨日はちゃんとレンのバトル見てなかったな……やっぱり強いんだろうなぁ……)
サヤはそう思いながら、もっとよくバトルが見える場所に移動する
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