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「ストライク!切り裂く攻撃!」
「コリンク!放電!」
ストライクが攻撃しようと、コリンクに接近するのに合わせ、コリンクは体内の電気を一気に放出する。
「そのコリンク、放電を覚えたのか」
「そ、昨日遂に放電を操れるようになったの!」
そう言うと、コリンクを抱き上げ、その頭を撫でる。レンはストライクを戻し、サヤに近づく。
「今日のジム戦、手持ちの二匹で戦うのか?」
レンの問いかけにサヤは頷き、
「新しくポケモンを捕まえて育てる時間は無いからね……」
と答える。
「別に急ぐ旅じゃないだろ?だったら……」
サヤはレンをじっと睨む。
「急がなきゃダイキに先越されるでしょ?」
「いや、既に先を越されてる気が……」
「それに、私にはポケモンを捕まえる技術が無いの!分かるでしょ?」
「いや、自慢気に言う事じゃ……」
「それに、また昨日みたいな事件が起こらないとも限らないでしょ?」
「それは……まぁ……」
「納得した?」
「ほとんど納得できなかった」
サヤはイラついたようで、かなり凄い形相でレンに詰め寄る。
「とーにーかーく!チャチャっとジム戦を終わらせて、先に進む。分かった?」
「わ、分かった。だから離れろって!」
「分かればよろしい」
サヤは離れ、レンはため息をつく
(しかし……サヤはダイキに負けたくない一心で旅をしているな……今は大丈夫かもしれない……だが、後々とんでもない挫折を味わう事になるかもしれないな……)
有頂天でポケモンセンターに入っていくサヤを見て、レンはかなり深刻な表情を浮かべていた……
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